ラサ僧侶の涙:チベットに自由なし、当局はうそをついている   

大紀元日本3月28日】チベット自治区の首都ラサで発生した、中国共産党の暴政への抵抗は当局によって武力鎮圧され、戦車と実弾の虐殺は世界を驚かせた。中国当局はラサの秩序が回復したことをアピールする目的で当局が選んだ海外メディア17社に限り、当局官員付きという条件で、3月27日に現地取材を許可した。しかし、記者団は、ラサの寺院で取材を行った際、チベットに自由はないと涙ながらに叫ぶラマ僧らに遭遇した。僧侶らは、「(中国当局の情報を)信じてはいけない。(中国当局は)皆さんをだましている。うそをついている」と指摘し、今回の事件はダライ・ラマとは関係ないと主張した。

 AP通信記者の報道によると、ラマ僧約30人が取材に訪れた記者団の前に突然現れた。僧侶は宗教の自由が奪われ、しかも今回の抗議活動は亡命しているチベットの精神指導者ダライ・ラマと無関係であることを訴えた。           
                
                 涙ながらに訴える若き僧侶(中央社
その他、市内には銃を手にした武装警察が配置され、空港には指名手配のポスターが貼られ、名所ポタラ宮前の広場では観光客の姿はほとんど見られなかった。放火された店舗は依然焦げ臭く、殆どの店は休業中であることが別の記者の報道からわかった。さらに、中国当局は事件調査の理由で、チベット人に対して大規模な逮捕を行っているという報道もあった。

 取材でチベットに入った記者らは当局の取材スケジュールに従うしかなかった。当局は寺が破壊された映像を含む事件当時の映像を公開した。その後、決められたスケジュールの通りにラサ一の寺・ジョカン寺に到着したところ、抗議するラマ僧に遭遇した。               

 僧侶の話によると、今月10日から、僧侶らの行動は制限されたとし、「チベットには自由がない、チベット人も自由がない」と泣きながら、放火と破壊事件に関与したことを否定した。さらに、中国当局が発表する情報はすべてうそであることを指摘し、自由がほしいと訴えた。同行の中国当局の官員は取材に介入しなかったが、次へ行こうと促し続けた。

 あるラマ僧は「中国当局ダライ・ラマを打倒しようとしたが、それは間違いだ」と述べた。3月14日の事件に関して、「今回の事件はダライ・ラマとは関係ない」と僧侶らは強く訴えた。
                 

             海外メディアの記者らに訴える僧侶たち(STR/AFP/Getty Images
http://jp.epochtimes.com/jp/2008/03/html/d35343.html